本日はアメリカでバレンタインでした。
フォンダンショコラを作るため原料のチョコを買いに行こうとお店に行ったら
そこには女性ではなく花を買い求める男性が大勢!!
夕方の買い物時だというのに、女性より男性単体の方が多かったくらいです。
一輪の薔薇だけを買う人もいれば、花束や花瓶ごと買う人もあり。
いやー。愛の貢ぎ時ですな、男性諸君(笑)
個人的にバレンタインデーは男性→女性の方が好きです。
なんかこう・・・・・・Romanを感じるではありませんか!!
それが私のRoman~♪
というわけで、ここ数日SHばっかり語ってたので今日は小説を。
奥さん・恋人のために花を買う男性方を見て思いついたネタをオリジ小説「'n false」でリユダとヴィヴィの会話。
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寒さが肌を冷やすとある冬の日。
ヴィヴィッドは一房の花を差し出した。
「何だ・・・・・?どうした、突然」
「今日はバレンタインだろ?だから、これを君に」
「それは嬉しいが、私はすっかり忘れていて何も用意していない。
だから私だけ受け取るわけにはいかない」
ヴィヴィッドからの貰い物が嫌で拒絶している様子はない。
ただ単に自分だけが物をもらうという事に対して不満があるから、その贈り物を拒んだ。
「構わないよ。元々バレンタインは男があげるもので、見返りを求めようとは思ってないんだから」
本当はほんの少しだけ、もらえたらいいなぁとは思ってたけど。
という本心は心のうちに隠しておく。
「お前がよくても私が構うんだ。だから貰えない」
「・・・・・分かった。君は一度言いだしたら意見を曲げないし、
等価じゃないと嫌だと言う気持ちも分かるからな。また日を改めるよ」
怒るわけでも押し付けるわけでもなく、ただ苦笑してヴィヴィッドは引き下がろうとした。
「・・・・・待て、ヴィヴィッド」
「どうした?」
「とある国では、今から一月後に貰った物に対して相手に返礼する習慣があるという事を知っているか」
「そんな習慣があるのか?初耳だな」
「・・・・・だから」
そう言って一歩近づき、花を持つヴィヴィッド手を取る。
もう片方の手が細い指ですっとヴィヴィッドの手から花を導くように抜き取り、自分の服の胸元に挿した。
「このリンドウの花、たしかに貰い受けた。一月後に私からも何かを贈ろう」
「・・・・・ありがとう、貰ってくれて」
一度は断られた花をまさか貰ってもらえるとは思っていなかったせいか
ヴィヴィッドは思わず喜びに顔をほころばせた。
「何故お前が礼を言う?それは私の台詞だ。
似合っているかどうかは不安だが、貰い物は嬉しいぞ」
「それは余計な心配だな。君に良く似合ってる」
「そうか?ならば良かった」
言葉とは反する、気障な雰囲気を感じさせない平然とした物言いは不快感を感じさせない。
だからこそ自分も気分を害すことなく、ぎこちない様子を見せず素直に返答する事ができる。
何ともない「ふり」をしているだけなのかもしれない。
けれど、嬉しいという気持ちに偽りはない。
蒼のリンドウの花言葉、「誠実」に誓って。
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なぁんて、プチ小説を書いてみたり。
ヴィヴィッドからの花を気にいったのは他の理由は
・リンドウのもう一つの花言葉「あなたの悲しみに寄りそう」に心打たれたから
・もし受け取らなかったら「淋しい愛情」という更なるリンドウの花言葉が
ヴィヴィッドをあまりにも忠実に表すことになってちょっと可哀想だから(笑)
でもリンドウの更なる花言葉「悲しんでいるときのあなたが好き」が真意だったら
ヴィヴィはとんでもないサド男だと思います。
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